花嫁さんの相談会に以前ゲストとしてみなさまとお話する機会がありました。
その際に、10名ほどいらしたのですが、そのほとんどがすでに式場を決められていて、さらには式場にカメラマンを持ち込むことは難しいとのこと。
しかも式場のカメラマンに良い印象を持っていない花嫁さんもいらっしゃいました。
カメラマンの持ち込みができるのであれば、自分たちの好きなテイストの写真を撮影するカメラマンに依頼をできますが、
そうでない、持ち込みが出来ない式場だった場合(現状多くがそうですが。。)どうしたら良いか。
僕は現在フリーとしてカメラマンをしていますが、式場カメラマンの経験も長いです。
式場カメラマンは毎週シフトのようにひとつの結婚式に撮影を割り振られて、結婚式のその日初めて会った新郎新婦さんを撮影することがほとんどです。
もちろん、僕らはプロのカメラマンですから、お客さんからさすがプロ!と言っていただく事は多いですが、
結婚式の写真は『人と人』を写真に残していく仕事です。
初めましての新郎新婦に対して、どこまで深く『人と人』の写真を残すことができるでしょうか?
今回は、もし式場カメラマン1択で結婚写真を依頼する際に(いわゆる持ち込みNG)どうしたら安心して依頼ができるか。
そこに焦点を当ててお伝えしたいと思います。
Contents
結婚式の撮影プラン
まずは、結婚式の撮影プランについておさらいです。(ご存知の方は飛ばしていただいて。。)
種類は大きく分けて2種類です。
- フォーマル写真(スタジオ写真、型物写真とも呼ばれる)
- スナップ写真
フォーマル写真は親族の集合写真や、スタジオ内で撮影する新郎新婦全身の2ショットなどの撮影を指します。
新郎新婦おふたりに渡るときには、台紙に貼られて受け取るいわゆる昔からある結婚写真です。
もう一つがスナップ写真。
カメラマンが新郎新婦のおふたりの自然な瞬間を中心に、結婚式1日を撮影して行きます。
最終的に写真データやアルバムにしてお渡しすることが多いものです。
カメラマンによって大きく仕上げりの差がでる『スナップ写真』
そして特にスナップ写真についてですが、これはカメラマンによってかなり写真のテイスト、色味、明るさ、撮影の仕方、そして撮影している瞬間まで、細かくみると本当に違ってきます。
これは式場の撮影会社からすると、各カメラマンのクオリティの均一化をしようとしますので、基本的にはどのカメラマンも『近い絵』は残せると思います。
それでもやはり、今の結婚写真に不満の声が聞こえるのは、単純な絵だけを新郎新婦のおふたりが求めているわけではないからだと思います。
だからこそ、結婚式を迎えるにあたり、安心してカメラマンに依頼したいと思う人は多いはずです。
事前にそのカメラマンがどんな写真を撮るのかは、把握したいですよね。
結婚式の写真という商品について勘違いしてはいけないポイント
ひとつだけ『写真』という商品について、注意していただきたいポイントがあります。
それは、結婚式が終わるまでは実物がない物ということです。
物販ではないので、サンプルと同じものが届くわけではありません(あたりまえですが。。)
むしろ必ず違うものが届くと思っておいた方が良いかもしれません。
カメラマンはその瞬間を写真にします。
その瞬間は2度と同じ瞬間は無いものです。
だから式場で見せてもらったサンプルのアルバムは、あくまで『とある1組の結婚式の写真』であって、絵柄は同じような感じでも、写真全体の内容は変わってくるはずです。
式場カメラマンに依頼するときに、行いたい大切な3つのこと
今までの内容を読んでいただけると、いかに写真というものが瞬間瞬間の『生き物』を扱うようなものだというのが分かっていただけると良いのですが。。
例えば、レストランに行きます。
料金は最初から20万円と決まっております。
どんな料理が出てくるかはわかりません。分かっているのは食べ物です。笑
例えば、美容室に行きます。
料金は20万円です。
髪を切ってもらいますが、どんな美容師さんかも分からないですし、どんな髪型になるかも分かりません。笑
どうでしょう。
頼みませんよね。。
レストランだったら、どんな料理で、どんなシェフで、20万円払う価値を感じられて、初めて予約をすると思います。
(20万円は例えです。。)
美容室だったら、何かで知った美容師さんで、その人が作る髪型が素敵で、こんな髪型にしてもらいたい!って思って初めて、予約すると思います。
(20万円は例えです。。)
なのに、結婚式場では20万円でどんなカメラマンが来るかもわからない、どんなテイストの写真が得意なのかもわからないカメラマンが来ます。
それが当たり前になっています。
ですので、それを避けるための簡単な3つの方法をご紹介します。
その1.カメラマンと打ち合わせをする
結婚式当日、担当してくれるカメラマンと打ち合わせをしましょう。
カメラマンの雰囲気も分かります。
結婚式当日に「初めまして」と「先日はどうも」とでは全然違って来ますよね。
そして打ち合わせという機会があれば、どんな写真のテイストが好きとかも伝えることが出来ます。
式場によっては、打ち合わせには料金がかかってしまうかもしれませんが、よほど高く無い限り、メリットはあると思います。
その2.カメラマンの写真を見せてもらう
そして、カメラマンと打ち合わせができるのであれば、出来ればそのカメラマンの撮影した写真を見せてもらいましょう。
もし、そこで全然好みの写真では無いと感じたら、違うカメラマンに出来ないか相談してみても良いと思います。
結婚式当日だったら、違うと思っても変えれません。
その3.できれば結婚式1件分のデータをみせてもらう
アルバムを作るのであればアルバムでも良いですが、まず新郎新婦のおふたりの手元に届くのは結婚式1件分のデータです。
過去、そのカメラマンが撮影した1件分の写真を見ないことには、想像がつかないのではないでしょうか?
結婚式1件分の写真を見て初めてそのカメラマンが撮影する全体の写真の雰囲気がわかると思います。
撮影指示書はいる?いらない?
撮影指示書についても少し触れますと、
カメラマンの見解からすると、撮影指示書は、いまいちピンとこないカメラマンへ依頼する際(本当はそんな感じで依頼して欲しく無いですが)写真の好みのガイドラインを伝えるため、
どうしてもマストでこの場所でこんな風に残したい!ということでしら良いかと思います。
ですが、信頼できるカメラマンであれば、むしろそのカメラマンのその瞬間の感性を消してしまうことになりかねないので、信頼できるカメラマンであればいらないというのが、個人的な考え方です。
本当に納得できなかったら、交渉してみる
もし、そもそもの見本の写真だったり、打ち合わせしてもカメラマンに自分たちの結婚式の写真を託そうと思っても、不安で納得できない。ということであれば、その旨をプランナーさんや会場側に交渉してみるのもひとつだと思います。
今後、インスタグラムのように次々といろいろな素敵なウェディングフォトを目にする機会が増えて来ると思います。
従来通りでも仕事があって、もし向上心が無いカメラマンだったら、写真はどんどん差が生まれて来るかと思います。
大切な結婚式ですので、納得できない時は相談してみてください。
まとめ
結婚式のカメラマンに依頼するときに大切な内容だと思い、お伝えしました。
記録として、各シーンが残っているだけで良いのであれば、列席者のほとんどがスマホで写真を撮るような現状です。おそらく記録としてはそれだけで意味を満たしてしまうかもしれません。
(もちろん確実にという部分ではプロカメラマンに依頼する意味はまだまだあります。)
だからこそ、式場のカメラマンでも、仮に持ち込みのカメラマンに依頼するときでも、お伝えした3つのことは行っておいた方が良いと思います。
写真が届いてから『イメージと違った』とならないように。
すべての新郎新婦のおふたりが、プロのカメラマンに写真を頼んで良かったと思って貰えると嬉しいです。
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